住吉神社「住吉大神の荒魂を祀る国宝本殿」
目次
住吉神社のいわれ
日本書記によると、神功皇后が三韓征伐に向かう際に住吉大神が神託して守護しており、帰路に住吉大神より再度神託を受けて祠を建てたのを起源としています。
大阪の住吉大社、博多の住吉神社と合わせて日本の三大住吉と呼ばれており、特に格式高い神社でもあるようです。
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正面参道
正面鳥居前より参道を眺めます。深い森に囲まれており、本殿などを見ることはできません。入口からはメイン施設である本殿などが見えないことにより、参拝者の期待感の高まりや神聖さをより強調するような仕掛けになっているような気がします。
大鳥居をくぐって直ぐ左手には「厳島社」があります。池に架かる石橋を渡っていきます。
エサをもらい慣れているのか、カモにコイにハトがワラワラと集まってきます。子供達は大喜びです。
参道脇にはベンチや自動販売機も設置してあり、ここで一休みが出来ます。この先は長い階段があるのでベンチで休憩をはさむのも手です。
更に参道を進むと、右手に「手水」があります。
ご丁寧に手水の作法が掲げられています。私自身も何となくの作法で行っていたので、このような説明は有難いですね。また、最近は海外の観光客も増えているので、英語表記なども付け加えてあったら、なお良しですね。
因みに、「手水」横より「脇参道」が本殿に向かって伸びています。距離は遠回りになりますが、階段を使うことなく拝殿・本殿まで行くことができるので、足腰が不自由な方はこちらのルートをお勧めします。
楼門に続く階段
「手水」からは階段がドンと構えています。階段を昇り切ると「楼門」をくぐり拝殿・本殿に辿り着きます。
神社関係者の方はスムーズに登っていきます。毎日の道なのでしょうか?
階段を6段程昇ると、どこか愛嬌のある青銅製の狛犬が出迎えてくれます。
このような由緒ある神社でさえ、戦争の影響を強く受けていたんですねぇ。
楼門の手前では、これまた表情の違う狛犬が出迎えてくれます。
登録有形文化財「楼門」
「楼門」が見えてきました。見上げるかたちになるので、かなり迫力を感じます。森の中から突然、このような立派な「楼門」が現れると、祀れれている神様に対して、より畏敬の念を抱くような仕掛けですね!
「楼門」の中には、2体の人形が参道を挟むようなかたちで両脇に安置されています。誰なのかは分かりませんでした…が、多分、仁王像のような役割を担っているのでしょう。
薄暗い楼門をくぐると、日の光を浴びて、より朱く輝く「拝殿」が見えます。うーん、やはり考え抜かれた造り(神への畏敬を感じさせる為の)だなと改めて思います。
本殿側から楼門を眺めます。
拝殿「重要文化財」・本殿「国宝」
正面にドンと構えるのが「拝殿」です。毛利元就寄進の重要文化財となっています。
毛利元就と言えば、広島県を中心に活躍したイメージが強かったですが、本州最西端の下関にも足跡を残していたんですねぇ。
拝殿の背後に鎮座しているのが「本殿」です。大内弘世寄進の国宝となっています。5連の屋根が連なる非常に珍しい建築物であり、各屋根にはそれぞれ神様が祀られているようです。
大内弘世は現在の山口市にて、西の小京都と呼ばれる大内文化の華開かせた祖であるといわれます。
拝殿を横から見ると、本殿との位置関係が良く分かります。
境内東側にはスロープが設置してあります。脇参道を利用して拝殿まで車椅子でも利用可能(要介助)な珍しい神社です。
御神霊樹の大楠
境内東側の奥には、森の中に大きなクスノキが鎮座しています。住吉神社の御神霊樹「大楠」とのことです。
ぐるりと回り込んでみると、木の割れ目の中に小さな祠が祀られています。森の中ということもあり、独特の神々しいような雰囲気を感じる場所です。
直ぐ隣には、お稲荷様も祀られています。
トイレが残念…
綺麗なトイレ(⑫番)があるのですが、階段を必ず利用する必要があるため、お身体の不自由な方などが利用し辛い…。残念です。
2階建ての立派なトイレです。ただ、2階部分は何に使うのでしょうか?
駐車場はかなり余裕があります
西側の参道前に20台強駐車可能なスペースがあります。また、こちらが満車の場合も、直ぐ奥に大型の駐車場も完備されているため、駐車スペースで困ることはないと思います。
戦国時代から幕末への歴史を辿る道
住吉神社のある新下関地区から長府方面に移動しようとした場合、国道2号線を利用するか、唐戸方面から回り込む方法が一般的です。ただ、どちらのコースも距離や安全面の問題から徒歩での利用は難しいかもしれません。
そこで、「中国自然遊歩道」の利用をお勧めします。住吉神社(赤枠)から功山寺(橙枠)まで最短距離で移動できます。
途中、2号線を横断する必要や、峠越えとなることなど注意すべき点はありますが、住吉神社から功山寺ルートは戦国から幕末へと、一気に歴史を辿ることができる素晴らしいルートとなります。