旅とリハビリテーションのブログ

「デイサービスとデイケア」の違いについて現役管理者がお教えします

デイサービスとデイケアとは?

私は系列で法人内のデイサービスとデイケア両方の施設責任者を経験してきました。病院関係者の方とも関わる機会が多かったんですが、意外にも病院関係者の方でも、デイサービスとデイケアの違いをキチンと理解してるケースは少なかったんですよね…。

デイサービスとデイケア、名前が似ているので違いが分かり辛いですよね?どちらも正式な呼び名に変えてみると「デイサービス⇒通所介護」「デイケア⇒通所リハビリテーション」となります。

「介護」と「リハビリテーション」の違い。これで違いがイメージし易くなったのではないでしょうか?これから、双方のサービスについて、もう少し詳しく説明していきます。
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デイサービス(通所介護)とは?

デイサービスとは、自宅(自宅に相当する施設)からデイサービスによる送迎を受けながら通う施設となります(自身で通うこともOK)。デイサービスでは、入浴、食事、機能訓練、レクリエーション(娯楽)などのサービスを受けることができます。利用者へのサービス提供だけではなく、同居家族の介護負担軽減などの効果も考えられます。

デイサービスのメリット

①多様なサービス形態

デイサービスは後述するデイケアと比較すると、比較的参入し易い事業となっています。その為、社会福祉法人などの専門的な団体だけではなく、一般企業や個人など様々な運営母体が存在してます。

大規模な施設で専門的なサービス、一般の住宅を改修利用した小規模でアットホームなサービス、機能訓練に特化したサービスなど様々なサービスから自身に合ったモノを選ぶことが出来ます。

②施設数が多い

全国のデイケアの数が7,638(厚生労働省H29)施設と比べて、デイサービスの数は23,038(厚生労働省H29)施設と約3倍の施設数となっています。その為、住まいの直ぐ近くに施設があるなど、より通い易いことが挙げられます。

③利用料金が割安

要介護度や施設規模など様々な条件により利用料金が設定されます。ここでは、誤解を避ける為に具体的な料金は記載しません。ただ、同条件でのデイケア利用料金と比べると、デイサービスの方が割安になる傾向があります。

デイサービスのデメリット

①緊急時対応や重症者受け入れが不足している可能性

デイケアでは必須の条件である、医師の配置が義務付けられていません。その為、利用者さんの急変など不測の事態への対応がデイケアと比べると不十分な可能性があります。

また、上記理由にて、胃ろうや吸引などの重症者(介護度の重い)受け入れが難しい場合もあります。

②専門家によるリハビリが受けられない可能性

デイケアでは必須の条件である、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の配置が義務付けられていません。その為、必ずしもリハビリテーションを専門とはしない職種の職員がリハビリを担当する場合があります。

③経営母体が不安定(小規模)な施設がある

「①多様なサービス形態」でも説明したように、個人で運営されるような小規模施設が多いのも特徴です。施設によっては、ノウハウ不足やマンパワー不足などで、利用者への適切なサービス提供が不足している可能性も考えられます。

デイケア(通所リハビリテーション)とは?

デイサービス同様に、デイケアによる送迎を受けながら通う施設になります。デイケアでは医師による指示の下で、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による専門的なリハビリテーションを受けることが出来ます。

デイケアのメリット

①医療・リハビリの専門家によるサービス

デイケアでは必ず医師やリハビリテーション専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)を配置する必要があります。医師による診察(毎回受診が必須ではない)を下に、医師によって看護やリハビリテーションの指示が出されます。

以上の流れは病院と同じ様なものになります。つまり、通いの施設であっても、病院に準じるかたちでの医療、リハビリテーションを受けることが出来る為、安心に繋がると言えます。

②緊急時の対応がスムーズ

上述の様にデイケアには医師が配置されています。緊急時は勿論ですが、ちょっとした体調の不安なども相談できる環境が整っています。

デイケアを開設できる施設は、病院、診療所、介護老人保健施設に限定されます。また、デイケアはそれら施設に併設される形で運営されています。つまり、「医療機関に併設」されるということは、「もしもの時の対応がスムーズ」と言えます。

加えて、重症者(介護度の重い)の受け入れも安全に行うことが出来ます。

デイケア利用時間と病院受診の併用は出来ません。緊急時の受診などは、デイケア利用を中止する形にすることで受診は可能となります。

③経営母体が安定している

デイケアの経営母体は病院、診療所、介護老人保健施設に限定されます。その為、経営母体のノウハウや人員の融通(人事異動)などを活かすことが出来ます。

④重症者(介護度の重い)の受け入れが可能

上述のように、医療機関による緊急時の対応がスムーズに行われる為、重症者(胃ろうや吸引など医療的対応が必要)の受け入れが可能なケースが多くなります。

デイケアのデメリット

①サービス形態が限定される

デイケアの一番の目的は「リハビリテーション」です。その為、レクリエーション、外出行事、娯楽関連など、リハビリとの関連性が薄いものは、積極的には行われていない可能性があります。⇒病院的な固い印象を受けるかもしれません。

②施設数が限定される

デイサービスの施設数と比較すると3分の1程度となります。その為、サービス内容や自宅からの距離など、自身のニーズに合ったデイケアを探す為の選択肢が限定される可能性があります。

③利用料金が割高

デイケアでは、医師やリハビリテーション専門職の配置が義務付けられている為、デイサービスと比較するとやや割高となってしまいます。

④制度がやや面倒

デイケアを利用するにあたって、かかりつけ医からデイケア医師に対して「診療情報提供書」という書類が必要となります。「診療情報提供書」とは、簡単に言うと「紹介状(利用者情報)」となります。利用者自らが直接依頼する必要があり、一定の料金が掛かる場合もあります。
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まとめ

結局どちらが良いの?

デイサービスをオススメの方

  1. レクリエーションや利用者交流など「楽しみ」を目的とする方
  2. 入浴や食事など目的とする方
  3. 家族の介護負担軽減を目的とする方

デイケアをオススメの方

  1. 病院を退院したばかりで、引き続き積極的なリハビリが必要な方
  2. 心身機能低下などがみられ、集中的なリハビリが必要な方
  3. 医療的な措置(胃ろうや吸引など)が必要な方

現場からの最近のトピックス

デイサービスとデイケアの違いが小さくなっている?

最近は、「機能訓練型デイサービス」や「短時間デイサービス」などの名目で、リハビリに特化したデイサービスも沢山出てきています。

通常のデイサービスやデイケアでは、リハビリ意外にも入浴や食事のサービスを受けながら、朝から夕方まで過ごすのが一般的です。ただ、「リハビリだけを短時間で集中して行いたい」というようなニーズが多いのも現状です。

そこで誕生したのが「機能訓練型デイサービス」や「短時間デイサービス」なのです。これらの施設は、食事や入浴などのサービスは提供しない代わりに、最新のリハビリ機器を揃えていたり、リハビリ専門家を配置していたりします。

多くの人件費や設備費がかかる食事や入浴を止めることで浮いた余力を、リハビリ機器などにまわしてるとも考えられます。デイサービスとデイケアの良いとこ取りの様な施設が出てくることで、デイケアとデイサービスの違いは小さくなってきていると感じます。

良い施設の見分け方

介護保険関連の施設は施設情報の開示が義務付けられています。開示されている情報を読み解くことで、施設の状況が良く見えてきます。ただ、情報を理解する為には一定の知識が必要となります。次回、「良い施設の見分け方」について更新予定とします。

 




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プロフィール

 

 

病院にて作業療法士として勤務する傍ら、休日は

 

下関を中心とした関門地域のバリアフリー観光情

 

報の収集・発信を行っている

 

森井 広毅(もりい ひろき)と申します。

 

 

ご高齢の方や障がいをお持ちの方が外に出るきっ

 

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います。

 

 

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