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IADL「仏壇管理・来客対応」問題点と対応方法

目次

IADLとは

IADLとは、手段的日常生活とも言われています。買い物や電話対応などADLと比べると、より高次で複雑な能力を求められます。一般化はされていませんが、IADL評価表が出ています。今回は、IADL評価表に載っていない、より周辺部のIADL動作について、以下の項目を説明していきます。

・仏壇の管理
・来客の対応

仏壇の管理分析

仏壇の管理で求められる動作は以下の項目になります。

    1. 仏壇までの移動
    2. 仏壇の前に座る
    3. ロウソクに火をともす
    4. お線香をあげる
    5. 鈴(リン)を鳴らす
    6. 拝む
    7. 花を供える
    8. ご飯を供える

仏間までの移動

一般的に仏壇がある部屋(仏間)は和室で畳敷きのケースが多くなります。畳敷きの場合、畳の縁など僅かな段差がある。滑りやすい、スリッパを脱ぐなど転倒に繋がる問題が考えられます。また、車椅子や歩行器などの利用も難しくなります。

仏壇の前に座る

畳の上に敷いた座布団に正座することになります。周囲に手摺りがない中での、立位⇔正座位という動作を求められるケースも多くなります。

椅子へ座る動作と比べて、重心の上下移動が大きく、股関節や膝関節の屈曲角度(曲がり)も大きくなります。つまり、より難易度の高い動作ともいえます。

ロウソクに火をともす

マッチを使用する場合は両手動作に加えて、マッチという細い(折れ易い)物を使用する為、巧緻性(手指の細かな動き)や微妙な力加減(指尖・指腹つまみ)が求められます。ライターの場合は片手動作にて可能となりますが、ライターの場合は母指操作、チャッカマンの場合は示指操作など求められる能力に差があります。

お線香をあげる

お線香を折って使用する場合は両手動作が求められます。また、細く折れ易い為、巧緻性や微妙な力加減が求められます(指尖・指腹つまみ)。ロウソクから火を移す場合は、リーチ動作(腕を目的の方向に伸ばす)の正確性も求められます。

鈴(リン)を鳴らす

鈴棒(鈴を鳴らす為の棒)は、母指・示指・中指による指腹摘みか「強い握り(グッドサインの様な)」が求められます。また、適度に鈴を鳴らす為の力加減には手首の動きも求められます。

拝む

仏壇前に正座して、両手を合わせる(手指伸展・手関節背屈90度・肘関節屈曲90度)能力が求められます。また、場合によっては数珠を持っての拝む動作となります。

花を供える

  • 仏壇用の花瓶を取り出してシンク等に持ち運ぶ⇒仏壇前もとには御供机(おそなえつくえ)がある為、やや遠方にリーチする体制で花瓶を取り出す必要があります。また、水や花が入った状態で花瓶を運ぶ為、物を持った状態での移動バランス能力が求められます。
  • 水を入れ替えた後に花(切り花)を花瓶に挿す⇒両上肢の協調性やハサミなどを使用する為の巧緻性などが求められます。
  • 花瓶を仏壇まで持ち運ぶ⇒上記同様に物を持った状態での移動バランス能力が求められます。

ご飯を供える

上段の「花を供える」と同様の能力(動き)が求められます。

来客の対応分析

来客の対応で求められるのは以下の項目になります。

  1. 呼び鈴を聞き取る
  2. インターホンにて対応する
  3. 玄関まで移動する
  4. 玄関扉を開ける
  5. 来客者への対応

呼び鈴を聞き取る

高齢者などは聴覚低下により、呼び鈴(インターホン)などの音を聞き逃す可能性があります。

インターホンにて対応する

受話器を取る、もしくはボタンを押して来客対応をします。

玄関まで移動する

単純な移動能力だけではなく、呼び鈴を聞いてから素早く対応することも求められます。

玄関扉を開ける

上がり框を下りて玄関扉を開けます。

来客者への対応

来客者によって対応方法を変える必要があります。例)配送業者の場合は印鑑押印から荷物の受け取りなど。

仏壇の管理対策

仏間までの移動

車椅子など移動機器を使用する場合は専用カバーを使用するなどで畳が傷付くことを予防出来ます。畳上に限らずですが、滑り止め付きの靴下などの使用をおススメします。

仏間の前に座る

畳上での正座は負担の大きい動作となる為、専用の椅子などの利用をおススメします。また、立ち座りを補助する為の手摺り設置も検討していきます。

ロウソクに火をともす

マッチの場合は扱いが難しい為、ライターなどの使用をおススメします。ただ、最近のライターなどは「子供の事故防止」を目的として、簡単に火が着かない仕様になっていますので注意が必要です。

お線香をあげる

片手に火を持った状態で線香に火をつける動作は難しくなります。ロウソクから線香に火を移すようにすれば安定して行うことができます。

鈴(リン)を鳴らす

鈴棒の扱いが難しい場合に最も簡単な対応方法は持ちやすい棒(太いなど)に変えることです。ただ、鈴棒以外を使用することは抵抗を感じる場合も多いと思います。その場合は「万能カフ」という福祉用具を使用することをおススメします。

万能カフの仕様目的としては、麻痺がある方などが、食事をの際にフォークやスプーンなどに使用するケースがあります。当サイトでも食事に関するページで紹介をしています。

拝む

拝む動作そのものが出来ないことで大きな支障が出ることはないと思われます。個人的には形にこだわらなくても、気持ちがあれば十分ではと思ってもいます。

ただ、どうしても形にこだわるケースの場合には、上肢装具を装着することで難しい動作を補佐させることなども効果的かと思います。

花を供える

最も負担が少ない方法としては、造花を使用することがおススメです。水替えの必要もなく枯れることも無い為、経済的でもあります。どうしても生花を使用する必要がある場合は、問題のある動作に対して、花瓶の選定や周辺環境の整備を行うことをおススメします。

花瓶の選定⇒質感はやや劣りますが、プラスチック製の花瓶であれば割れる心配がありません。また、花瓶口の小さな物であれば水がこぼれる心配も少なくなります。

環境の整備⇒御供机(おそなえつくえ)が手前にある状況だと無理に手を伸ばす形となります。御供机の場所や花瓶の置き場所を変えるなどの工夫が必要となります。

ご飯を供える

基本的には「花を供える」と同様の動きが求められますが、水などを扱わない為、難易度は下がります。

来客の対応対策

呼び鈴を聞き取る

呼び鈴の音が聞き取りずらい場合には、視覚的な情報を追加することをおススメします。具体的には呼び鈴に反応するランプなどが挙げられます。

インターホンにて対応する

若干の支出が伴いますが、スマートホンをリモコン代わりに利用する手段があります。この手段であれば、呼び出しがあった場合もその場で対応することが可能なので慌てなくて済みます。加えて、セールスなど迷惑来客への対応も負担が少なくなります。

デメリットとしては、支出が伴うこと、スマホを持っていない(扱えない)場合は利用出来ないことなどが挙げられます。

玄関まで移動する

居室~インターホン~玄関での移動について検討する必要があります。具体的には①手摺りなどを設置して移動の安定化を図る。②居室(いつもいる部屋)やインターホンの場所を変更して動線を短くするなどが考えられます。

玄関扉を開ける

玄関扉に関しては、引き戸よりも開き戸の方が難易度は高くなります。特に開き戸の場合はドアノブをレバー式に変更(福祉用具も含む)することすることなどが効果的です。

来客者への対応

来客者の種類によって状況が変わってきます。

  • 宅配業者⇒印鑑押印が必要なケースがあります。慌てて印鑑を準備しなくても良いように、玄関に据え置き出来るようなタイプの印鑑がおススメです。
  • 知人⇒特別な対応は必要ないかと思いますが、ご高齢の方などは玄関先で話し込むことも多いので、玄関に腰掛けなどを準備すると快適になると思います。
  • セールス⇒基本的には玄関(対面)で対応しないようにします。後付けのインターホンが工事不要で可能な場合もあるので積極的に検討してみても良いと思います。
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