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認知症予防に効果的~2重課題の実際と解釈~

2重課題とは?

2重課題とは足踏みをしながら計算問題を解くなど、2つの課題を同時に処理することを指します。私達の普段の生活(ADL・IADL)においても、常に複数の課題を処理することを求められています。

2重課題の処理能力は加齢と共に低下していくと言われています。例えば、高齢者による自動車事故を見聞きする機会が増えましたが、これも2重課題処理能力の低下が要因として考えられます。

私達は無意識に2重課題の処理を行ってます。このとき頭の中では、前頭葉(背外側前頭前野)が猛烈に働いています。この背外側前頭前野の働きのことをワーキングメモリと言います。

ワーキングメモリとは?

ワーキングメモリとは、課題を処理する為に必要な記憶を一時的に保持したり使用したりする能力を指します。つまり、ワーキングメモリの働きが2重課題処理能力を決定するとも言えます。

ワーキングメモリの評価方法

ワーキングメモリの代表的な評価方法は日本語版RST(リーディングスパンテスト)が挙げられます。日本語版RSTとは、短文の音読を行いながら、文内の特定の単語を記憶していきます。

これを複数題こなした後に、記憶した単語を再生します。音読と記銘の2重課題をこなしていることになりますね。

引用文献:日本語版リーディングスパンテスト

リーディングスパンテストの得点は一般化されたものはないようです。検者が各々の方法で得点化(解釈)しているのが現状です。ただ、様々な研究結果が公表されているので参考にしてみるのも良いかもしれません。

ワーキングメモリの訓練方法

ワーキングメモリの訓練方法は、同時に複数の課題をこなすものであれば何でも良いかもしれません。今回は前述した日本語版RSTに準じた内容をご紹介します。

簡単で効果的な方法は本や新聞の音読です。ただし、音読だけでなく内容も理解(記憶)しながら読むようにします。一文を読んだ後で、文章の要点を口に出したり、書き出したりしてみましょう。

音読する文章量は、レベルに応じて調節しましょう。目安としては「頑張れば何とか出来る範囲⇒現状の能力+1~2割」と考えておくと良いと思います。

訓練に付き合ってくれる人がいればよりgoodです。本や新聞の内容を相手に説明する。更に意見や感想を加えるなどディスカッションが出来れば、モチベーションも上がってより効果的に行えます。

日常生活が最高の訓練環境

ここまで読まれた方はお気づきかもしれません。ワーキングメモリを多く必要とするのは普段の日常生活(ADL・IADL)です。つまり、主体的(積極的)に日常生活に関わることが、ワーキングメモリをより活性化させる方法と言えるでしょう。

上述した訓練内容もモチベーションを保つ為には有効かもしれません。ただし、訓練を行えるのは一時的(短時間)です。しかし、日常生活であれば、読んで字のごとく1日のうちの大半で行うと言えるでしょう。

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プロフィール

 

 

病院にて作業療法士として勤務する傍ら、休日は下関を中心とした関門地域のバリアフリー観光情報の収集・発信を行っている森井広毅(もりい ひろき)と申します。ご高齢の方や障がいをお持ちの方が外に出るきっかけになる情報を。訪れる人が増えることで、下関や関門地域の活性化にも貢献できたらと考えています。

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