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地域包括ケア病棟~住み慣れた土地で出来る限り長く暮らす~

目次

地域包括ケア病棟とは?

地域包括ケア病棟とは、平成26年に新設された比較的新しい病棟制度です。主な機能として以下の3点が挙げられています。

  1. 急性期からの受け入れ
  2. 緊急時の受け入れ
  3. 在宅・生活復帰支援


引用文献:厚生労働省

①急性期からの受け入れ

急性期病院での治療後、在宅へ戻るにはまだ不安のある方(緊急時を脱してある程度安定)が対象となります。急性期病院(一般病床)の様な濃密な医療は提供されませんが、引き続き医療的処置やリハビリテーションが提供されます。

同じような特徴で回復期リハビリテーション病棟というものがありますが、こちらは、リハビリテーションをより集中的に提供する病棟になります。その為、入院する条件もより厳しくなります。

②緊急時の受け入れ

肺炎や緊急手術が必要な外傷など、いわゆる「軽傷急性疾患」の方を対象とします。急性期病院に全ての患者さんが集中することを避ける為の役割分担が目的としてあります。

在宅療養中に状態が低下した「生活支援型救急」の方も対象とします。短期間の入院加療によって引き続き在宅生活が送れるようになることを目的としています。

③在宅・生活復帰支援

①②の治療後は在宅復帰を目標とします。地域包括ケア病棟の入院期間は一般的には60日間で運用されています。つまり、入院療養ではなく在宅復帰が主目標であることが分かります。

様々な性格の地域包括ケア病棟

地域包括ケア病棟の届け出病院は全国で1000を超える数になっています。この全ての病院が同じ機能を持っているかというと違います。急性期病院からの受け入れ、軽傷急性疾患、生活支援型など、それぞれが強み(特色)をもっています。

病院のサイトを見てみたり、実際に病棟見学するなどもおススメです。自身が必要とする医療が充実しているのか?確認することが病院選びには重要となります。

ときどき入院ほぼ在宅

在宅生活(介護保険)では入院生活(医療保険)と比べると、サービス「量」の不足を指摘されることが多々あります。サービスを提供側としては様々な工夫をしていますが、やはり不足を実感することがあります。

その為、充実した医療やリハビリテーションを受けていた退院直後をピークとして、段々と機能低下していくケースが一般的と言えます。

そこでおススメなのが地域包括ケア病棟の「生活支援型救急」の利用です。通常、リハビリテーションを目的とした入院には条件が幾つもあります(簡単には入院出来ない)。反面、地域包括ケア病棟は比較的条件が少ない為、スムーズに利用することが出来ます。

長期の入院を必要とする重症化前の段階で地域包括ケア病棟に入院する。短期間(最大60日)の入院にて集中的な医療・リハビリテーションを実施して在宅生活にまた戻る。「ときどき入院ほぼ在宅」、住み慣れた場所で出来るだけ長く生活する為の切り札になる病棟です。

地域包括ケア病棟の特徴

  • 最大入院日数は60日間
  • リハビリテーションは2単位(40分)/日
  • 特定の医療内容に限定される

地域包括ケア病棟のサービスは名前の通り包括化(決められた以上のサービス提供しても国から支払いを受けられない)されたものが多くあります。つまり、上記3点を超えたサービスを行った場合には病院の持ち出しになるということです。当然、病院も経営を考えないといけないので、上記条件で運用されるということです。

※詳細に関しては病院窓口に連絡して直接確認することをおススメします。

まとめ

  1. 地域包括ケア病棟には急性期からの受け入れ、緊急時の受け入れ、在宅・生活復帰支援の3つの役割がある
  2. 各地の地域包括ケア病棟は様々な性格(特徴)あり
  3. 「ときどき入院ほぼ在宅」により、住み慣れた地域でより長く生活する
  4. 地域包括ケア病棟サービスは包括化

 

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